久地の二ヶ領用水本川と平瀬川合流地点には、円筒分水下流への用水を供給するために水門が設置さ れていますが、12月3日、早朝の集中豪雨により、午前8時すぎ頃、水門でせきとめられた二ヶ領用水の水が冠水し、隣接民家をおそいあっという間に床上浸水、首の下まで増水し、もう少し、水門操作が遅れれば、最悪の事態になりかねなかったと、被災者からお聞きしました。そして67年間でこんなことは初めてだということです。連絡を住民から受けて4日と11日に現地に行き、被災実態とその時の状況、生活がどうなっているのかなどをお聞きして水門の操作設定と危機管理に問題があると思い、原因の究明と被災者支援について質問することにしました。
はじめに
・ 災害発生時の時間的な経緯、
・ 当日のパトロール体制、
・ 水門について上流区域の降雨や水位などの関係で水門操作がどうなっているのか、水門の操作設定
と危機管理について、水門の管理が手動から自動に変えた時期と理由
・ 浸水前の雨量
・ 浸水の原因の調査について等の項目を聞きました。
続いて、被災者支援について質問しました。
「水門の自動操作の設定は通常水位を3,4メートルに設定し、降雨等で水位が3,75メートルを超えて一定時間が経過すると、開門するようになっている」ということです。この一定時間とは10分間とのことです。10分間たたないと水門が開かないシステムですが、今回はその間に水があふれてしまったのではないかと、システム自体に問題があると思わざるをえません。各地でゲリラ豪雨が頻発するようになって久しいのですから、あらゆる事態を想定して危機管理すべきと思います。住民の方は、前は上流の多摩のほうで大雨が降ると監視員が来て、手動で水門をあけていたといっておりましたが、やはり人の目がいちばん確かです。消防隊の救助が8時11分から始まっていますが、10分後に道路公園センター職員が到着して、水門を開ける作業をしていますが、その間に自動で開かなかったのか、早い時間にパトロールしていれば、あふれる前に手動で開けることが可能だったのかなど疑問はたくさんあります。いずれにしても、自動であれ、手動であれ、やはり水門操作に遅れがあったと思わざるをえません。
パトロール体制と動員指令のだしかたにも問題があると思いました。
時間的経緯、各地点の雨量、水門操作の関連などが明らかになっているのですから原因究明を可能な限り早くすべきと主張しました。建設緑政局長は「原因の調査について、河川工学を専門とする学識経験者などによる調査委員会をできるだけ早く設置し、降雨量と浸水の関係や、水門の自動開閉システムなどについて、検証してまいりたい」と答弁しました。
被災者支援について、「関係局と協議しながら被災者への生活相談に応じるなど、できる範囲の支援にとりくむ」と言う答弁でした。ここに応じた支援を強く求めました。