3月予算議会の最終日の16日、川崎市議会で画期的な決議が採択されました。
多くの市民のみなさんから強く要望されてきた中学校給食の実現に向けて、川崎市議会として、川崎市に対し決議を挙げたのです。
この間、私達は、一貫して中学校給食の実現を求めてきました。川崎市は以前は、デリバリー方式(試行)と言って、公費負担273円+父母負担300円で一食単価573円だったものが、全額父母負担で1食単価400円の現在のランチサービスに変わりました。デリバリーの時は喫食率は5割前後でしたが、ランチサービスになったとたん、1,6%に下がり、その後も喫食率は下がり続け、とうとう1,2%ほどになっています。
共産党市議団は、ランチサービスになったときから、公費負担を復活し、育ち盛りの中学生に安全な食材で、バランスの取れたおいしい中学校給食を実施するよう繰り返し繰り返し求めてきました。
この間教育長は、何人か代わりましたが、一貫して、ランチサービスに固執し、申し込み方法を変えたり、メニューをいろいろそろえたり、値段を安くしたりしましたが、一向に喫食率はよくならず下がり続けてきました。
そしてとうとう、親子でつくる弁当レシピまで配布するという答弁までしました。
2010年度の中学校給食の実施率は千葉県100%、埼玉県99%、東京都96%に対し、神奈川県はわずか16%。最下位の7,7%の大阪府も、未実施の大阪市も新年度実施に踏み切りますから、神奈川県が最下位になります。未実施の政令市は川崎市、横浜市など4市だけです。
学校現場では、経済不況、雇用崩壊のもと、昼食格差が大変広がっているとのことです。
3月議会では、共産党のほか、民主党、公明党も中学校給食に言及しました。3党が取り上げたのは初めてです。そこで共産党の発議で他党に呼びかけ、いろいろ、文面は調整されて、これならよしという全会一致の決議文が採択されたのです。
決議文の内容は、「(中略)保護者の経済的負担の軽減、地産・地消、食育、栄養バランスなどの点において学校給食の意義は大きいことから、学校給食の持つ利点を十分考慮し、弁当との選択性や弁当配達方式であるデリバリー方式の採用など、本市の実情に合わせて中学校給食の完全給食の導入を図るべきである。よって、本市議会は、本市において中学校での完全給食が早期に実現されるよう強く求めるものである」というものです。
まさに、世論が議会を動かしました。議会決議があがった以上、早晩、川崎市は中学校給食に踏み出さざるをえないと思います。