平塚市の桜ヶ岡公園は,県立平塚西工業技術高校の廃校後の跡地に、広さ2、2ヘクタールの防災機能をもつ公園として、08年3月にオープンしました。
6月3日、我が市議団はどのような経緯で市民が望むすばらしい公園ができたのか,どのような防災機能を備えているのかなどを勉強しにいきました。
園内には,小さいお子さんからお年寄りまでが楽しめるいろいろな設備が整っていて、築山の上からの眺めは,高麗山をのぞみながら、桜の大木を始め自然豊かな景観です。近隣5つの自治会が入ってワークショップを重ねながら,どのような公園にするか協議しながら決めていったとのことです。そして公園の維持管理は住民参加の桜が丘公園愛護会が行っているとのことです。芝生をはじめ、園内はとても清潔で,乳幼児の親子連れやおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に楽しそうに遊んでいてとてものどかでした。
経過は、H14年に神奈川県から高校跡地の購入希望について依頼が平塚市にあり、もともと当地が指定避難場所に位置づけられていたという経過をふまえ、一時避難地としての機能を有する公園として、各広場を避難空間や救護などの支援スペースとして利用することや防災備蓄倉庫、非常用トイレの設置,既存樹木を活用し延焼防止機能を持つ樹林帯とする計画をたてたということです。
国の補助金は「一時避難地としての機能を有する都市公園」として採択をうけたとのことです。災害発生後から24時間以内におけるまず近くの安全な場所として,一時避難所の機能をもつ位置づけとなっています。
運動広場に「かまど型ベンチ」
運動広場では背のばしベンチなど、各種健康遊具が設置され,高齢者がゲートボールを楽しむ広場になっています。そして、災害時には基礎部分が炊き出しのかまどとして使えるベンチがあって、はじめて見ましたが感心しました。
災害用といれ
さらにトイレが驚きました。水洗トイレですが、災害時に水が出なくなったときに,その地下に,ポンプでくみ上げ式の、かなりの容量の災害用便槽が設置されているとのことで、そのようなトイレがあることを初めて知りました。
またトイレのそばには,マンホールといれが8基分装備できるよう整備されていました。さらに,災害時に緊急にトイレとして利用できるベンチが設置され、工夫されていると思いました。災害時の切実な問題の一つがトイレです。川崎でもこうしたトイレの設置と災害用トイレを増やすことが必要と思います。
備蓄倉庫もみせていただきました。
かなり大きい倉庫にたくさん備蓄されていました。
キャッチボールもサッカーもできる広さの多目的広場
約6千㎡の広さがあり、普段はサッカーや野球チームがふるに練習しているとのことで,防球ネットが設置されていました。
公園内を、説明を受けながら歩きましたが、心豊かな気分になりました。このような公園がどれだけ市民に望まれるか、川崎にも使っていない県有地があります。防災機能を持つこのような公園があればどんなに市民がうれしいかと思わずにはいられません。市民の大切な財産である公有地を市民が望むものに活用すべきだとつくづく思いました。