6月15日、地中熱を利用した空調システムの実証実験が08年から3年間行われた南河原子ども文化センターを視察しました。
地中熱利用空調システムは,外気と地中との温度差を利用して少ない電気エネルギーで冷暖房を行うものです。地中熱の利用は消費電力が押さえられ環境に優しいことを実感しました。
実証実験は3カ年で,今年度から実用化を進めている環境局の環境技術情報センターの牧所長から「地中熱が年平均気温でほぼ一定(川崎では16度〜17度)していることを利用し、室温を適温に保つ。鋼 管杭を10m〜30mのところに設置し、そのなかに水を循環させて地中から冬は採熱、夏は放熱している」と説明を受けました。
夏は,エアコンからの熱風でヒートアイランド現象も相まって,ともかく酷暑になっている近年です。でも,この地中熱を使った冷房ですと、熱を外気に放出しないで、地中に逃がすので、ヒートアイランド現象を抑制します。まさに省エネ・CO2の排出量が削減され環境に優しいのです。
省エネルギーの効果や川崎市でのこれからの利用計画等を質問したところ、「実験の結果、エアコンに比べ、夏は30〜50%、冬は20%程度の消費電力を削減した」「市内では今年度に菅生子ども文化センター、来年度から玉川子ども文化センターで活用がはじまる」とのことです
施工費は約1千万円、国のグリーンニューディール基金を活用したとのことです。
地盤がよほど頑強でない限り設置が可能なので、学校などが適しているとのこと。ぜひ,自然を利用した省エネ社会、自然エネルギーへの転換を進めて行くべきと思いました。