共産党を除く全会派と無所属議員の賛成で可決
基準月額4033円から5014円に約千円も値上げ
第5期介護保険事業計画期間(2012年〜2014年)の介護保険料基準月額を4033円から5014円へひきあげる値上げ条例案が予算議会に提案され,3月8日、健康福祉委員会審議と採決をへて、15日本会議で採決がありました。
共産党は問題点を指摘し,質疑も行い、以下の理由で反対しました。
基準月額5014円というのは,神奈川県下で最も高額です。横浜市が2番目に高く5000円でした。夫婦ならば月1万円余の介護保険料になります
この5期の期間中の年金は2012年6月に昨年の物価下落分として0,3%削減、同年12月、13年6月、14年6月には合計2,5%の年金が削減される中での,今回の大幅値上げは年金暮らしの高齢者にとって大変厳しいものです。
今回、県の財政安定化基金と市の介護給付費準備基金から合計20億円とりくずし保険料の値上げ抑制に使いました。また保険料段階を10段階から13段階へ多段階化しましたが、結果的には神奈川県下で最も高額になってしまいました。
国は介護職員の処遇改善を引き続き行う必要があるのに、そのための「処遇改善交付金」約1400億円を廃止してしまい、その分を介護報酬に加算しました。介護報酬が上がると,結局介護保険料にはねかえるしくみになっていますので、今回の保険料値上げの要因にもなっています。国だけが責任を大きく後退させ、国民と地方自治体に肩代わりさせるものです。
こうすれば値上げをもっと抑制できる
国が新たな公費負担をもうけるとともに、介護保険は自治事務ですから、市の一般会計からの繰り入れも行うべきです。1号保険料を原資とする県の財政安定化基金と市の準備基金の全額取り崩しをおこなうこと、さらに、横浜市や鎌倉市のように、負担割合0,45の第1段階から、2,45の段階までの設定をするなど、本市もあらゆる手だてを講じて負担増を抑制すべきです。
以上の理由からこの値上げ議案は賛成できません。
なお、健康福祉委員会の質疑で、私の質問に対し、介護保険料の減免、軽減制度についてはこれからも継続するとの答弁がありましたが、私はこの減免と軽減制度を広く周知することと、親身な相談にのり、保険料を払いたくても払えない人にはこの制度を紹介し,適用すること。相談にあたっては、区役所まで歩けない高齢者のお宅への訪問も行うことができる体制をつくるために、高齢者高え者人口がふえるなかですから、区役所の担当職員の増員も改めて要望しました。