子母口富士見台と隣接する子母口地域にバス乗車券を発行
子母口小学校の仮設校舎への通学が4月から始まります。もうすぐです。
これまで何度も質問しましたが、四方の嶺市営住宅跡地に建つ仮設校舎への通学は遠くて急な坂道を降りてまたのぼる、走行車両が多い狭い道など児童の安全が本当に確保されるのか心配されるなか、子母口富士見台とバス停に隣接する地域のこどもたちにバスの定期乗車券が発行されると聞き、3月5日の通学時間帯に実際に溝口駅から蟹ヶ谷行きの東急バスに乗って仮設校舎まで行ってきました。こどもたちが乗る停留所は、岩川、千年、子母口の3カ所とのことです。
千年バス停からの車内のお客は数人程度でした。終点の蟹ヶ谷でおりて、仮設校舎まで歩き、通学路が最近になって変更された80段ある階段を実際に降りてみました。この経験を基に質問しました。
● バス停に地域安全交通員の配置をすべきと質問しました。
特にランドセルを背負った新1年生や低学年の児童がバスに乗りこむ時の安全確保や、別の路線に間違って乗ってしまうのを防ぐ手だてが必要と思いましたので、3カ所のバス停に地域交通安全員を配置すべきと質問しました。
教育長は
「バス停への地域交通安全員配置については、人員確保も含めて学校と協議を行い、必要に応じて配置を進めて参りたいと考えている。」と答弁。
●階段の安全対策を図るべきと質問しました。
階段の両側は竹林が茂り見通しが悪く治安が心配なのと雪の日は足を滑らせたら落下してしまうと思います。防犯対策と雪の日の安全対策を質問しました。
教育長は
「階段の防犯上の安全確保については階段中程に地域交通安全員を配置する方向性を学校と検討している。下校の際には慣れるまでの間、できる限り階段下まで、教員が引率することとしている。
雪の日は階段を除雪するとともに場合によっては坂道に迂回して登下校する等悪天候にも速やかに対応し安全に登下校できるよう努める」と答弁。
わくわくと学童保育に通う子どもにも定期乗車券を要望しました。
● バス定期乗車券の発行区域内から、夏休み期間中等に、仮設校舎と同じ敷地内のわくわくプラザに通う子どもにも発行するよう要望しました。子どもの健康、安全から、学校に行くのと同じように、隣のわくわくに行く際にも定期券の発行は必要だと要望しました。
● 定期券発行区域である子母口地域の一番遠い所にある学童保育に通う子どもにもバス乗車券を発行してほしいと要望しました。
そこに通う小学校2年生の児童と指導員が先日一緒に歩いてみたら、仮設校舎から35分かかったということです。対象区域外に居住していても、「ただいま」と帰る学童保育が対象区域内です。発行を認めてほしいという要望が教育委員会にだされていると聞きました。
学童保育は児童福祉法第6条の3第2項で放課後児童健全育成事業として、保護者が労働等により昼間家庭にいないものに、授業の終了後に適切な遊び場及び生活の場を与えてその健全な育成を図る事業とされています。
子どもの健康、安全から両者の要望について前向きに検討するよう強く要望しました。
今、児童の命を守るために、全国的に通学路の安全対策の重要性が叫ばれています。そもそも、当初の分離新設計画から方針を転換し、遠くて高いところにある四方の嶺の仮設校舎まで2年間余儀なく通学することになって生じている児童の通学路の安全対策です。今後も対策が必要になることがあるかもしれませんが、速やかな対応を求めました。
(簡単にこれまでの経過説明します)
川崎市は、子母口小学校の長年の過大規模を解消するために、「第2期川崎市フロンティアプラン」に、蟹ヶ谷の四方の嶺市営住宅跡地に、分離新設、つまり新しい小学校をつくり、子母口小学校に通学している蟹ヶ谷のこどもたちが通うことにしていました。しかし突然方針転換し、隣の東橘中学校と小中合築の校舎をつくることとし、四方の嶺には子母口小学校の仮設校舎を造り、その間の2年間に子母口小を解体し合築校舎を建設するとしました。
小中合築で2000人規模(公立では全国最大級)になり過大規模解消にならない。教育的にどうなのか?市教委が転換した理由としている四方の嶺に隣接する国家公務員宿舎用地(新築する場合の工事車両搬入路の予定だった)の売却時期が2〜3年先延ばしされ、分離新設が遅くなってしまうということだが、国との交渉の余地があったのではないか。3年ほど先延ばしされても、(仮称)蟹ヶ谷小学校を新設すべき、蟹ヶ谷地域の避難所としても必要だ。などの意見があがり、地域に「子母口小学校の合築問題を考える会」ができ、「合築ではなく、当初の方針通り分離新設してほしい」と言う主旨の陳情が市議会に提出されました。昨年8月総務委員会で審査され、共産党のみ住民の陳情に賛成し、他は不採択としました。
私達は問題のひとつに仮設校舎までの通学問題があると主張しました。「子母口富士見台」地域から、四方の嶺までは、急な坂を下り、また急な坂道を上りきらなければならず(高低差約37m)、大人でも40分はかかり、狭い道にバスも含めて車両が多い道路を通学しなければなりません。私も住民の方々と暑い日も含め2回、実際に歩いてみました。特に1,2年生等のこどもにそんな無理をさせていいのかという意見が多数寄せられました。こうした問題について私は何度も議会質問して、教育環境としてどうなのか、通学安全対策はどうか、方針転換の住民への説明や合意がとれていない、今後さらに生徒が増えた場合に対応できるのか。財務省との交渉経過について。分離新設計画の時から、子母口小学校と東橘中学校の老朽化等はわかっていたのだから、新築したあと2校について別途対策をとるべきだと主張してきました。教育長は、これ以上先延ばしできない。小中9年間良好な教育環境がはかれる。スケールメリットがあると答え、住民の求めた説明会でも、合築方針を変えなかったのです。
心配された通学路の安全対策は万全を期すべきです。小中合わせて2千人もの児童生徒がひとつの学校での教育環境で果たしてどうなのか、私は引き続き考えていきたいと思っています。