2014年度の高齢者介護の予算案は、第5期(H24,25,26年度)長寿いきいきプランの最終年度の予算です。以下のテーマで健康福祉局長に質問しました。
①国が施設から在宅へとシフトするために第5期計画で創設した地域密着型のサービスが予算上どうなっているのか、
②地域包括支援センターの体制は大丈夫か
③高津区内の特別養護老人ホームの整備促進を
④介護の人材不足解消について
〈課題は看護士確保と採算性の確保〉
①国が,1日複数回の定期訪問に加え,利用者からのコールを受けた時に,利用者の心身の状況をふまえ、必要な介護、看護サービスを提供することにより、在宅生活の安心感を提供するとして創設された「24時間対応の定期巡回・随時対応型訪問介護・看護」の2014年度予算案が昨年比2千万円減額されています。その理由と整備状況と課題について質問しました。
*健康福祉局長は、「予算の減額は国の補助単価が引き下げられたから。H24年度の制度創設時から5事業所が運営を開始しており、現在8事業所が開設し、1事業所が内定している。事業者から看護師の確保が課題と伺っている」と答えました。国は「施設から在宅へ」と銘打って創設したこの制度、立ち上げの補助金を減額するなんてひどいと思います。
もうひとつ創設された「複合型事業所」は、要介護度が高く,医療ニーズの高齢者に対応するため,小規模多機能型居宅介護のデイサービスやショートステイに加え,必要に応じて訪問介護や看護サービスを提供するとしています。第5期期間で,小規模多機能型と併せ49カ所の整備計画ですが、どこまで整備されているのか、そして課題は何か質問しました。
*局長は本年3月現在1カ所開設し,今後4カ所が開設予定である。小規模多機能型は開設予定を含め41カ所なので合わせて46カ所まで整備している。これまで採算性の確保に課題があったが、認知症グループホームへの併設を進めることで促進してきた。現在複数の事業所から相談を受けているので残る3カ所についても着実な整備を推進していく」と答えました。
〈地域包括支援センターの増員の計画〉
②地域ケア体制の要とも言える「地域包括支援センター」は担当地域の高齢者人口が5500人を超えた場合には専門職を1名増員することになっています。私の昨年9月議会の質問で専門職の欠員があることが明らかになりましたが欠員は補充されているのか。新年度予算で増員の計画があるのか質問しました
*局長は「高齢者人口の増加に対応し、H24年度は9カ所,25年度は1カ所増員した。直近でも一部のセンターに欠員が生じているが4月からは一定の解消が図られると伺っている。解消されない法人にも引き続き補充に努めるよう指導していく。H26年度は4カ所の増員を予定していく」と答えました。ここでも専門職種を確保するのがなかなか大変な実態があるようです。センター任せにしないで市も支援すべきと思います。
〈高津区の特養の整備のおくれを認識、「第6期計画で検討する」と答弁〉
③特別養護老人ホームは、デイサービスやショートステイ等在宅生活も支援する施設です。しかし,高津区は他の区に比べ突出して少ない!その実態を質問し、高津区の整備を強く求めました。
*局長は「2014年度整備も併せると、川崎区6カ所429床、幸区7カ所769床、中原区7カ所515床、高津区4カ所318床、宮前区9カ所587床、多摩区10カ所828床、麻生区9カ所863床,合計52カ所4309床となる。高津区は他の区と比べ少ないのは認識している。次の「第6期計画」を策定する中で検討する。」と答えました。
私は,土地の確保のためには貴重な市有地である「市営久末大谷住宅跡地」に特養をと質問しました。
*局長は「敷地の形状から造成等に際していくつかの課題があることから,跡地活用の実現性も含め関係局と協議する等,検討を行っているところである」と答えました。私は第6期計画の中で複数の整備をそして早期の実施を強く求めました。
④の介護現場の人材不足解消については次回で報告します。