中学校給食について、市教育委員会は「自校調理方式の可能性がある」学校として、全49校中、宮前区犬蔵中、多摩区中野島中と南菅中の3校をあげました。
6月27日、その中のひとつ中野島中学校を,私達議員団と市民合わせて16名が訪問しました。
冒頭、校長室に案内され、校長先生のご意見なども伺いました。校長先生は、「自校方式なら、温かくておいしい給食の提供が出来るのでうれしく思っている。給食を作ってくれる人の顔が見え、感謝の気持ちを育む事ができるので、とてもいいと思っている。その一方で、運動部が盛んで,校庭を交替で使っている現状があり、そのスペースを狭められるのは生徒の活動に影響を与えるのではの心配があるという率直なお話をお聞きしました。
敷地調査
校長先生と教頭先生の案内で、給食室の設置可能な場所を中心に視察しました。
市教委の案では、校庭東側の370㎡が候補地でした。しかし、その案は、テニス部(部員80名)のコートにかかるとのこと。
学校側は、「校庭西側の倉庫を移動し、そこに建てる方が部活への影響が少ない。」との考えを述べ、教育活動を考えた上での提案をもっておられました。市教委は学校側と十分な話し合いを行う事が必要と思いました。
また、参加者からは「校庭の面積の影響を少なくするために、また、砂ぼこり防止や食缶ワゴンの運搬の負担を減らすためにも,2階建ての給食室はどうか」との提案もありました。現地を見てまさに、百聞は一見にしかず。大変勉強になりました。私達は、各区で実際に中学校を訪問し、現地を実際に視察する計画を立てています。
市の計画
川崎市教育委員会は、2016年度から全校で中学校完全給食を実施するため、今年の9月までには実施方針素案を策定し、その後パブコメを行い、11月頃には実施方針を発表したいとしています。
この間、私達は育ち盛りの中学生に安全で栄養バランスのとれた、おいしい、温かい給食を。給食中心の生きた食育の実施を。アレルギー対応食の実施を。そのためには、栄養士を配置して自校調理方式の実施をと求めてきました。市民の皆さんから陳情も寄せられました。
6月議会代表質問では
私達は、市が報告した「中間とりまとめ」は、自校調理場を設置するためのスペースが確保できないとして、センター方式と民営方式を基本に検討するとしている事について、センター方式は土地の確保など財源的に最もお金が係り、食育の重要な要になる栄養士の配置も出来ない事などを主張しました。
教育長は「個別の学校での可能性について検討を進めている」「あらゆる手法を比較検討し、実施方針の素案のなかで示していく」「栄養士の配置について、食育指導や給食管理等のあり方を踏まえた教職員の役割と合わせ検討していく」と答弁しました。
今回、実際に視察し、校長先生のお話を伺ってみて、スペースの確保については、教育委員会がそれぞれの学校と十分に話し合いを行う事で,工夫の余地が充分あるのではと思いました。
高津区は、7月9日に区内の中学校を視察する計画です。