議会活動報告

高齢者実態調査からうかぶ特養ホーム増設の必要性

2014年10月10日

2015年度から3年間の「第6期高齢者福祉計画・介護保険計画」が今年度中に策定されます。策定に先立ち市は昨年度「高齢者実態調査」を行ないました。調査でも特養ホームの増設が求められている事がうかがえます。

今年4月の特養ホームの待機者は4927人にのぼります。

そのうち、「今すぐに入所したい」の回答は38,8%を含め「1年先くらいには入所したい」人は56,4%にも上ります。

市は特養ホームの「整備促進プラン」の必要見込み数に、老人保健施設、介護療養型医療施設からの希望を除いてしまっています。でも老人保健施設入所者の47,4%、介護療養型医療施設の入所者の50%が「今すぐに入所したい」と回答しています。必要整備数に含むべきです。

医療介護総合法で特養の入所は原則介護度3以上とされてしまいましたが介護度1,2の必要な方も入所可能とすべきです。現在、入所されている方は4247人ですが、そのうち介護度1の方は244人、介護度2の方は487人です。その方々の入所理由は介護者不在,介護困難、認知症等による判断力の低下、喪失とのことです。直近の2010年度の国政調査によると単身高齢者は65歳以上の3割、80歳以上の方は05年度より1,6倍化して12,589人にのぼります。現在、単身で生活する高齢者の方はさらに増えているのではないでしょうか。介護度1,2であっても入所できる整備が必要です。

在宅介護を支えるためにも特養ホームの増設が必要

高齢者実態調査によると,特別養護老人ホームの入所希望者に対し「介護の負担を軽くするために必要なサービスは何か」の設問に,【ショートステイ】と回答した方が最も多く40,6%。

居宅介護支援(ケアプラン作成)事業所に質問した「充実すべきサービスは何か」に、【高齢者短期入所ベッド確保事業】との回答が2回連続で1位で51,9%でした。

【高齢者短期入所ベッド確保事業】とは、在宅で介護されている方が急病、事故、その他の事情(葬式等)で不在になる時に、利用するショートステイです。特養ホームの中で4カ所、老健施設2カ所が実施施設と指定されています。

この双方の回答からもショートステイのベッドを有する特養ホームの増設が必要です。第6期計画にしっかり盛り込むことを総括質疑で求めました。

高津区内の特養ホームの整備について

突出して少ない高津区へ、大谷市営住宅跡地など公有地を使って整備する事については度々求めてきました。

調査の段階で担当課長は「高津区内の整備が遅れている事はよくわかっているが、大谷市営住宅跡地については建設する場合に課題があるのでまだ検討中。民有地での整備が可能になるよう、9月17日に「民有地における設置運営法人募集要項」を公開し、高津区内の整備には選考時に加点する内容を盛り込んだ事の報告がありました。