新年度予算で福祉削減
現市長は、川崎の財政が大変厳しいとことさら強調し、〈行革〉が必要として、「市民サービスはゼロベースで見直す」と言い、見直す対象を、高齢者や障害者の福祉施策等にしているのはひどいことです。
新年度予算で廃止や削減するのは
・小規模介護施設の人件費の運営費補助を10%カット
・高齢者住宅改造費助成事業の削減
・高齢者のインフルエンザ予防接種の自己負担増
・障害者支援施設の運営費に対し市が行なってきた定率加算の5%カット
・障害者110番の廃止
・学校プール開放事業の廃止
などです。いずれも必要としている高齢者や障害者、支援する事業者がおられるのです。しかもこれら福祉を削減する金額を「効果額」としています。前市長時代に大鉈を振るわれ,わずか残る福祉施策をここまで削るとは、自治体の役割を放棄するようなものではないでしょうか。
前市長が次々と福祉施策を廃止、カットしてきた事業は
・ 重度障害者への入院時食事療養費補助のうちきり
・ 精神・結核医療費付加金助成の廃止
・ 地域作業所・小規模通所授産施設・グループホームなどへの運営費補助金の削減
・ 障害者のバス無料乗車証の対象者の削減
・ 心身障害者手当の対象者を大削減
・ 高齢者介護援助手当の廃止 などなどここに書ききれない程削られてきました。私は、これら削減されるときの健康福祉委員会に所属していたので、障害者のみなさんや家族、支援する事業所さんから実態を聞き「削減するな!」と,行政と大激論してきました。それでも「削減するな!」と主張するのは共産党だけで、結果的に強行され、今でも思い出すと悔しくて涙がでます。
一方で不要不急の大規模開発に1400億円投入計画
話は、今にもどりますが、その一方で,一切、財政が厳しいとは言わず「もっと前にもっと先へ」と推進に前のめりなのが
・ 船のこない港と言われる川崎港コンテナターミナルの大拡張計画に400億円(処理能力の半分以下しか動いていないのに、10年後にはコンテナが7,5倍に増えると過大予測をたて岸壁の延長や増設など)
・ 臨海道路東扇島水江町線に540億円(コンテナの輸送道路、避難道路として、二つの島に市内最大級の橋を建設する計画ですが、コンテナさほど増えていない、水江町は大地震時の津波浸水、石油コンビナートの大炎上の危険あり)
・ 羽田連絡道路に400億円(すでに国道357号線の工事が着手されているのに、並行して隣接してつくる必要があるのか。多摩川の貴重な河口干潟をつぶさないでと「日本野鳥の会」から市長に意見書。市長はこれも避難道路としても必要と答えたが、多摩川の河口で津波にのまれる危険大)です。
こうした無駄づかいをやめれば、冒頭あげた福祉施策の継続。「中学卒業まで医療費全員無料」「小中学校全学年に35人以下学級にする教育予算」「認可保育園や特養ホームの増設で待機をなくす」「67歳から74歳までの医療費窓口負担1割に」「介護保険料を値上げしないで据え置きに」「住宅リフォーム助成制度」などなど財源はしっかり確保できます。
税金の使い方を変えて子育て支援、教育、福祉の充実,中小企業活性化を! 子どもから高齢者まで大切にされる川崎にしていきたい。