09年12月18日
いつでも必要な訪問看護がうけられる体制を
根底に看護師の人材不足が! 訪問看護事業所への支援策の拡充を
川崎市には障がい者支援施策として「第3次かわさきノーマライゼーションプラン」が、保健医療施策として「川崎市地域保健医療計画」があります。主要施策で共通しているのは「入所施設から地域福祉への支援」「在宅医療の推進」です。計画には「家族や地域で生活できるよう保健・医療・福祉の連携を推進して地域ケアの充実をはかる。・・」と明記されています。しかしマネジメントは障害者生活支援センターや区保健福祉センターが行いますが、実態は供給体制が不足しているため、プランや計画と乖離していると言わざるを得ません。
20代のときに頚椎損傷による4肢麻痺の障がいを負い、膀胱直腸機能障がいのため定期的な摘便と、胸から下の感覚麻痺があるため、床擦れ予防の全身観察が必要な30代の方から意見と要望をいただいてきました。以前は週5日勤務で、お母さんが夜に看護を行ってきましたが、お母さんが亡くなられた後は訪問看護をうけています。
あってはならない
「供給体制がないことで障害者の仕事が奪われる」
「『施設から地域へ』を掲げながら、生きるうえで基本的な排泄のために施設にショートステイ」
しかし訪問看護は週3日、日中しかうけられないため、やむなく週3日就労にきりかえ火・木・土曜日に訪問看護を受けてこられました。ところが事業所から土曜日の訪問看護ができなくなると告げられ、この間他をあたってもらったが、土曜日はどこも難しいといわれているとのこと。訪問看護を月・水・金に替える提案もあったけれど、それでは週2日しか働けなくなり就労形態としてなりたたず職を失うことになり生活できなくなります。結局、代替策として施設のショートステイを利用してやりすごそうということになっているとのことでした。
「訪問看護の供給実態はどうなっているのか」
質問してわかったことは、訪問看護事業は県の管轄で市は県に聞かないと実態をつかめない。開設時間は基本的には夜間・土日・祝日は対応しているところはないことでした。
「訪問看護事業所への支援策が必要です」
夜間や土日、祝日の供給体制が困難なのは根底に人材不足があると思います。市としての支援策を求めましたが、市は看護師の人材確保等の課題は重要と認識しているので、神奈川県訪問看護推進協議会と連携し課題解決に努めていくという答弁でした。
「まずは市として実態調査、ニーズ調査をおこなうべきです」
まずは行政が実態を把握することが必要です。供給体制がどうなっているのか、本当に必要なときに受けられているのか、どうすれば供給体制がとれるのかなど実態調査・ニーズ調査を行うべきと主張しました。実態調査することで対策をうちだせると考えます。
健康福祉局長は「今後調査する」と答弁しました。
ので、早急に調査することを求めておきました。
事業所間のネットワークを確立し、土日や夜間に安定供給できるシステムをつくることを早急に検討することをつよく要望しました。