議会活動報告

教育予算をふやして学校のトイレ、印刷機など教育環境の改善を質問

2015年7月8日

7月7日、一般質問にたち学校の学習環境の改善について質問しました。

◆印刷機,複写機1台の学校に増設を

授業の為のプリントや自然教室など行事のしおりなどを作成する学校に、印刷機とコピー機が1台ずつしかない学校があり、教師が印刷するのに順番待ちをしている状況があるとのこと。せめて2台あれば多忙化が進む教職員の事務的な時間の軽減につながり、その分、子どもたちの指導や授業の準備にあてる事が出来るのにと思い、とりあげました。

教育委員会に資料請求したところ、高津区内の小中20校の中で印刷機が1台の学校が4校、コピー機1台の学校が11校もあり,中には生徒が1000人以上でも1台の学校がありました。全市では、印刷機と複写機1台ずつ設置されている学校は小学校14校、中学校5校とのことです。教育委員会の予算で増設をすべきではと質問しました。

教育長は、印刷機は学校に配当している【学校運営費】の予算の範囲で各学校の判断で対応していただく。複写機は1台が基本だが、教職員が多く使用頻度が高い学校や通級指導教室がある学校などには複数設置しているので、状況に応じて関係局と協議を行なうと答えました。

【学校運営費】には児童生徒や学級数の増加が加算されているかと問うと、一定額のうえに加算されているとの事でした。しかしこの5年間の予算額をみると今年の小学校運営費は昨年度比で2760万円減額、中学校運営費は2011年度費比で7741万円減額というように決して児童生徒が増えても予算が増えていない年度があります。教材や教具予算をもっと増やしてという声も教員の方からよく聞きます。現場の実態、要望を踏まえて、印刷機をせめて2台の増設をと要望しました。

◆トイレ快適化事業の対象を抜本的に増やせないか

西高津中学校の保護者からトイレの悪臭がひどいという話が寄せられ、先日学校を3校訪問し実態をお聞きしました。西中は水圧が低く排水が悪くてすぐに詰まるとの事、配水管も老朽化し壊れる心配もあるとの事。1階のトイレは窓がなく換気が悪いので特に臭うとのことでした。下が体育館で体育館の床に水がもれた事もあるとの事。高津中もウエットトイレで排水が悪くて臭いが排水溝から逆流してくるとの事で風向きにより廊下に臭いが充満する事もあるとの事でした。

【学校教育白書】によると、トイレの悪臭に悩まされている小中学校がとても多く、洋式が少なく低学年の児童で和式を使えない子もいて我慢する子もいるなどトイレの改修要望は切実です。

市教委はトイレの洋式化や床のドライ化を行なう「快適化事業」を2008年度から実施、これまで79校、250カ所実施しましたが、この事業は校舎内の縦1列の改修です。いまだ全トイレがウエットトイレの学校は47校あります。この間の快適化のテンポは毎年7校です。対象校を抜本的に増やせないかと質問しました。

教育長は、重要な課題と認識しているのでトイレ改修化事業での改修とともに、「学校施設長期保全計画」に基づき、全ての学校のトイレの快適化に取り組むと答えました。

◆【学校施設長期保全計画】

この「学校施設長期保全計画」は、校舎及び体育館の超寿命化を図る事業で、トイレ快適、外壁塗装、太陽光パネル設置などを行う事業です。築年数によってAからCグループに分けられ、平成26年度から10年間で終わらせる事業ですが、

未着手はBグループ(築21〜30年)は、校舎32校、体育館81校。

Cグループ(築31年以上)は、校舎90校、体育館38校 もあります。

このテンポではいつトイレの全改修が終わるかわかりません。

再度の質問に、教育長は「トイレ快適化の可能な限りの早期実現にむけ、積極的に取組む」と答えました。

【西高津中学校の地下の体育館】

西高津中学校は体育館が市内で唯一地下にあります。地下のため空調設備があり,市内の大会でもよく使われるとの事です。しかし、5月に暖房から冷房に切替える時に運転不能だったとのこと、熱中症も心配されるので早急の改修を求めました。現在、工事を行なっているとの事です。

ただ、地下には機械室がありますが、ポンプが昨年故障し機械室の中が水浸しになり,水が体育館の床に流れたという実態をお聞きし、これは早急の再生整備が必要と思いました。西中の長期保全計画はBグループですが、実施時期は未定で10年間の間には行なわれるという事しか分かっていません。

体育館は地下で、階上が校舎ですから、個別にそれぞれ改修する事は出来ません。西中はトイレ快適化も未実施ですから、校舎と体育館一体の早期再整備、あるいは改築も必要と思い,強く要望しました。

◆学校の再整備、改築こそ急いで実施を

長期保全計画は老朽化の学校を一斉に改築するのはお金がかかりすぎるという事で、延命を図る工事を行なって築80年を目処に改築するという計画です。しかし、学校のなかには、雨漏りのカ所を緊急工事をしてもまた他の所が雨漏りするという所もあるとのことです。10年もかけて行なうのではなく、校舎の再整備あるいは改築のテンポをあげる事の検討を求めました。

「不要・不急」の大規模事業の莫大な税金投入を見直しして、子どもたちの学ぶ校舎改築,再生整備事業こそ「緊急.必要」ではないでしょうか。