11月11日、町田市にある「NPO町田市つながりの開 DAYS BLG」に伺いました。10時少し前、活動する方々が何人かずつ集まってきました。どなたも表情が明るく、挨拶を交わし、談笑する姿にまずびっくりしました。
「どうしてこんなに明るいのだろう」が第1印象でした。「あー、来たきた」と嬉しそうにみなさんが言うので、どなたが来たのだろうと見ると、1人の利用者さんでした。きっと、人気者なんだろうなと思いました。
思わず、代表の前田さんに『みなさん、介護度1くらいですか。とても認知症の方とは思えないのですが』というと、前田さん「いえ、2の方も3の方も4の方もいますよ」に驚きました。その訳はすぐわかりました。
スタッフに声をかけられながら、慣れた様子で血圧、体温を測り、数値を用紙に書き込んでいました。
スタッフの方から、点呼を受けたあと、「今日のお仕事は車の洗車、買物と郵便物をポストに投函してくること、集いの場のエアコンや換気扇のお掃除をやっていただきたいと思いますがいいでしょうか。・・・なにをするのか決めてくださいね。」とこんな風にことばがかけられました。
すると、それぞれ「洗車をしようか」とか「買物行くよ」「うーん、ここで掃除するよ」と自分から言う方もいれば、決めかねている方には再度『今日のお仕事は洗車と買物・・・』ともう一度やることをスタッフさんから説明をうけ、決めていました。あと、外食とお弁当もどちらにするか選んでいました。
そして、「それでは始めましょう。まず、気合いから。今日のかけ声だれがかけてくれますか?」のスタッフさんの呼びかけに、答えた方の音頭で「1本ジメ」のかけ声で、それぞれのグループにスタッフさんがついて出かけていきました。
私は、お掃除の方々と一緒に過ごしました。みなさん、それぞれ、役割を持ち、スタッフのかたと一緒に雑巾で拭いたり、一緒懸命でした。台所の換気扇の外枠を外してプロペラを拭く方は、とても丁寧で、『私は、徹底的にきれいにしなければ気がすまない性格だから』と言っていました。『若いし初期なんだから、認知症って言ってほしくないんだ。まだまだやれる』と私に言ってくれました。
また『認知症に見えないだろう?みんな明るくて。好きなことやっているから』と声をかけてくれるかたも。水槽のなかにはメダカが数匹、水の交換の為に、メダカをすくいだすことに。しゃくしでやるのですが、うまくいかず、でも人が変わって3人目の方が器用にすくいだしに成功。
そうこうするうち、洗車の方々が仕事を終えて、もどってきました。一緒についていった議員団のSさんは『みなさん、手際の良いことにびっくりした!』と、きびきびと働いている様子を話してくれました。
みなさんが明るい訳は、自分ですることを自分で決めていること。そして、働きたい。社会に役立ちたい。生活を楽しみたい。という気持ちが尊重されて、しっかり向き合ってもらい、寄添ってもらっているからだと思いました。そのことが、こんなに生き生きと暮らすことにつながっているんだと思いました。新しい理念にふれ、私には目からうろこでした。そして、こういう場所がもっともっと広がることが必要だと考えさせられる視察でした。
詳しいことは、市議団のホームページをごらんください。