参院選が終わった3日目の7月13日から25日まで、今年は21の団体のみなさんと懇談させていただきました。そのうち、障がいのある当事者のみなさんの会やご家族の会、障がいのある方々を支える活動団体は9団体でした。
共通して大変切実な要求のひとつは、障害者差別解消法が今年4月から施行されましたが、合理的な配慮を行なうには、それぞれの障害の特性をしっかり理解する事が大切、そのための研修や周知の取組が求められていることです。
川崎市は、条例によるのでなく、具体的に対応要領を示すとしていますが、どんな内容なのか,具体策で合意的配慮がしっかり担保されているのか明らかにしていく必要があります。
しかし、実際には、公共の機関であるにもかかわらず、障がいの特性を説明しても分かってもらえず、不当な扱いを受けた事例をお聴きしましたが、どれだけ尊厳を傷つけられるか、あってはならないことです。具体的には緒に就いたばかり,まだまだ理解が進んでいないというのが実感です。役所の窓口や教育現場、支援するスタッフなどに専門性を高める取組を求める声がありました。
また、安全安心の交通手段や移動支援として、市バスの運行,運転の仕方の配慮、視覚に障害のある方々の音響式信号機の設置や、点字ブロックの敷設等の要望など生活していく上で当然充実されなければなりません。
もうひとつ共通していたのは、災害時の避難体制のことです。福祉避難所の設置の必要性、支援する組織に障がい理解の説明会の実施や例えば避難所で手話が出来ることを示すゼッケンの用意、バリアフリートイレの備蓄や障がい者用の紙おむつ等の確保など、それぞれの障がいの特性にそった切実な要望がだされました。
1つひとつの要望が切実です。みなさんの長年の粘り強い要望活動があって、川崎の障がい者福祉が一歩一歩前に進んできたと思います。
福祉センターの跡地に新設される福祉施設に障害者の入所施設と、ショートステイが併設で整備されることになったのは、毎年議会陳情が寄せられ、全会派一致で採択したことが、行政を動かしました。
また、特別支援学校卒業生の在宅ゼロの運動があったことで、平成35年度までの長いスパンではありますが「第2期通所事業所整備計画」が示され,生活介護事業所が各区で整備されることになっています。
しかし、上段に書いたように、なかなか前進しない問題がたくさんあります。親亡き後が本当に心配という声が今年も聞かれました。障がいがあっても、その人が安心して生きていく権利が尊重される、大切にされる社会にしていくことが求められます。前に進めるためにがんばります。