2010年2月13日
後期高齢者医療制度廃止を公約した新政権ですが“廃止は4年後”に先送りだけでなく、4月から保険料が平均13・8%も増額されると予想され、そのために新年度予算に保険料抑制のための国庫補助を行うことを約束しながら、それも反故に。厚労省はそのため保険料増加を一定程度抑制する為、財政安定化基金の活用や制度開始以来の2年間の剰余金をあてるよう文書で示していました。
●次期年度の保険料は剰余金をあてて年166円引き下げ
神奈川県後期高齢者医療広域連合議会が1月26日開かれ、2年間の剰余金98億円をあて年166円引き下げて、年平均85724円にすることに。剰余金98億円のうち86億円余は被保険者が払った保険料ですから、引き下げにあてるのは当然です。神奈川県は現在全国一高い平均保険料です。かさむ医療費や介護保険料、介護サービス利用料等で限られた年金収入でのくらしは苦しくなるばかりです。制度の廃止や保険料を大幅に下げてほしいとの要望が強まる中、今回のひきさげ幅では被保険者の納得は得られないと思います。
●老後に安心して医療がうけられるように
総選挙前に旧野党4党で合意していたように、いったん元の老健制度にもどし、年齢で差別する後期高齢者医療制度は廃止すべきです。老健制度は「国民の老後における健康の保持=老人保健法第1条」が第1の目的です。かたや後期高齢者医療制度は、「医療費の適正化を推進する=高齢者医療確保法第1条」を目的とし医療を権利からサービスに変え、病気も自己責任と考える制度です。老後安心して医療が受けられるよう新制度は廃止しかありません。