2月24日、かすみ堤が、国が所有し河川として保全されるといううれしい知らせが届きました。高津区の担当課長と係長が、高津区長と建設緑政局長名の文書をもって各議員団の控え室に訪れ、保存に至った経緯と今後の対応の説明がありました。(写真は2016年4月の久地さくら祭りの風景です)
地域の防災、減災の立場から保全される事に
文書から抜粋すると
「国土交通省京浜河川事務所では、近年の温暖化の影響による気象変動により、今後も豪雨による水害の頻発や激甚化が想定されることから、「かすみ堤」については売却処分せずに、地域の防災、減災を図るために河川区域に編入したとのことです。この結果、「かすみ堤」につきましては、将来に渡って国が所有し、河川として保全されることになりました。」
(左の写真:2009年6月9日撮影)
「引続き現状の形で維持されることになると聞いておりますが、今後の取り扱い等につきましては、地元及び管理者である京浜河川事務所と引続き検討の場を持ってまいります」というものです。
住民の皆さんの10年の運動が実を結びました
国有地であるかすみ堤が売却されるという計画が示された2007年からちょうど10年、住民の皆さんが、なんとか保存したいという気持ちで本当に頑張りました。その年の5月から6月にかけて、私は住民の皆さんの市環境局公園緑地課への要望に同席し、横浜市鶴見区にある国土交通省河川事務所に売却中止を求めに行くのも同席しました。
請願が全会一致で採択
住民の皆さんは「かすみ堤を保存する会」をつくり、議会請願に取組み、2007年8月、全会一致で採択、川崎市議会から国への意見書を提出しました。08年09年度に住民のワークショップや調査検討会が開かれ、2010年度予算で調査費がつきました。
2013年には住民の皆さんから、議会請願が再度提出され、趣旨採択されました。高津区市議会議員懇談会として、毎年予算要望にもり込んできました。
久地小の課外学習で子どもたちに歴史を語る[会」のみなさん
昨年の2月には久地小学校の3年生200人が、地元の歴史を学ぶ目的の課外学習としてかすみ堤を訪れ、「かすみ堤を保存する会」のみなさんから説明を受け、大変好評だったとの事です。かすみ堤の手づくりの看板もたてられ、水仙の球根も植えられ花が咲きました。住民の皆さんの保存をしたいという活動が続けられました。
昨年6月議会で、防災の観点から保存を!と要望しました
「全国で堤防決壊による豪雨被害が頻発」
ゲリラ豪雨、台風による豪雨が頻発し毎年のように全国で大きな被害がもたらされています。2015年9月、関東・東北豪雨において利根川水系鬼怒川と鳴瀬川水系渋井川の堤防が決壊し、茨城県日立市と宮城県大崎市で多大な被害がもたらされました。国土交通省は多摩川洪水のリスクが高い「重要水門カ所」として、市と住民とともに共同点検を6月に実施、久地2丁目についても実施しています。
多摩川ハザードマップでは、かすみ堤のある地域は1階の床上から1階の軒下まで浸水区域となっています.今後、ハザードマップの見直しがされていくようですが、私は、防災の観点からも保存に向けてしっかり国と協議するよう、高津区長と建設緑政局長に求めました。
今年のお花見は祝いの花見になりますね。
春には桜のお花見、秋にはお祭りと地域のみなさんのコミュニティーの場所として、地域に愛されてきたかすみ堤が保存されることになって本当にうれしいです。今年のお花見は盛上がりますね。