議会活動報告

グループホームの自動火災報知設備設置への支援を! 点字ブロックの早期設置への取組を急いでー一般質問②

2017年7月1日

溝口駅と北身館の区間の点字ブロックの早期設置を要望。

DSC037043月議会で、視覚障害者の方々の要望である「溝口駅と北部身体障害者福祉会館の区間の点字ブロックの設置」について質問しましたが、建設緑政局長の答弁は「交通管理者や施設管理者と協議調整を進める」でした。歩道が確保されていないため点字ブロックが途切れていたマルエツの前ですが、現在、マルエツは建設工事中です。完成後に歩道が確保されると思われるので、是非、点字ブロックの早期設置について協議調整を進めてほしい事、駅前の横断歩道にエスコートゾーンの設置を要望しました。

市は障害者グループホームの自動火災報知設備の設置への支援を!

高齢者や障害者のみなさんが暮らすグループホームの火災による痛ましい事故が後を絶たない事態から、消防法令が改正され、自動火災報知器の設置基準が改正されました。以下質問と答弁(要旨)です。

●石田質問1 はじめに消防局長に伺います

消防法令改正により、障害のある方々の住まいであるグループホーム等の自動火災報知設備の設置基準が改定されました。

グループホームにおいて、障害支援区分によって面積基準が違うようですが伺います。設置期限と設置されない場合の働きかけと対応についても伺います。

消防局長答弁

設置基準について、障害支援区分4以上の方が全入所者の8割を超える施設については延べ面積に関わらず全て設置する必要がある。4以上の方が8割以下の施設については入居、又は宿泊させる場合と延べ面積が300㎡以上の場合に設置する必要がある。消防法令改正により、平成27年4月1日現在の既存の施設については平成30年3月31日まで経過期間がある。その後の立入り検査において、法令で必要とされる部分全体の未設置が確認された場合には、14日間の公表事務期間を経て、建物名称、所在地、違反の内容を市のホームページに公表するとともに、川崎市火災予防査察規定に定める違反処理基準に基づき警告、命令等を行ない、早期是正に向けて規制に対応してまいる。

●石田質問2 続いて健康福祉局長に伺います

ノーマライゼーションプランにおけるグループホームの位置づけと次期計画の策定への考え方について伺います。

現在、グループホームにお住まいの住居数と人数を伺います。そのうち、自動火災報知設備の設置状況ですが、対象となっているグループホームの住居数と設置住居数及び未設置住居数を伺います。設置がなかなか困難で進まないため、事業者のみなさん、ひいては当事者のみなさんが困っていると聞いています.健康福祉局として事態認識と課題、対応について伺います。

健康福祉局長答弁

グループホームは地域生活を支えるための重要なサービスとして、第4次ノーマライゼーションプランに基づき、平成27年度80人、28年度90人、29年度100人の増員を行なう等計画的に整備を進めている.次期計画策定に向け、平成28年度に実施した「障害のある方の生活ニーズ調査」において、市として充実させてほしいサ−ビスとして「障害者用の市営住宅やグループホーム」に対するニーズが高かった.今後は関係者へのヒアリングも踏まえ整備の見込み量等について、今年度の第4次ノーマライゼーションプランの改定の中で検討する。

平成29年度のグループホームの住居数は270で、定員数は1,199人。

設置状況は、昨年度の調査時点で設置が必要な住居数243の内、設置済みは136で、未設置は107。

課題としては、事業者から①設置費用が負担となる事 ②一般の共同住宅の一部をグループホームとして借り上げる場合は、その部分のみならず、建物全体への設置義務が生じるケースもある事から、家主や他の居住者への手間や負担から設置が難しいとの意見を伺っている。

今後においても、関係部局と連携を図り補助制度を活用した自動火災報知設備の設置に向け運営法人や不動産事業者等の理解を求める等設置の促進を図って参る。

●石田質問3

設置に対する国の補助制度ですが、自動火災報知設備の補助にも適用出来るのか伺います。 本市の補助制度について、過去3年間の概要と年間の予算額及び何件を想定した予算設定なのか伺います。また、申請件数と補助件数についても伺います。

健康福祉局長答弁

国の補助制度は自動火災報知設備の設置は補助対象事業に含まれていない。

本市の「障害者グループホーム新築・改修事業補助金」は新築又は改修する際に、バリアフリー化や自動火災報知設備を整備するための工事費の一部に対し、予算の範囲内で補助を行なっている。

平成27年度からの予算額は毎年度4,000万円を計上、申請件数は平成27年度14件、28年度23件、29年度37件で、補助件数も同数である。

●石田質問4

未設置住居は、昨年度の調査時点で107件とのことです。

ノーマライゼーションプランでは障害のある方が地域で安心して暮らすためにグループホームは大変重要な施策としています。

期限が迫る中で、未設置問題をどう解決するのかがノーマライゼーションプランの施策を進める上で問われていると思います。

2011年、市は心身障害者手当の対象者を重度重複障害者に限定し、大幅な削減をしました。理由は在宅福祉の充実にあてるということでした。【障害者グループホーム新築・改修事業補助制度】はその一貫としてつくられました。グループホームで生活する障害のある方が、火災による痛ましい事故に巻き込まれないようにするために自動火災報知設備の設置は必要とされました。

未設置について、事業者や当事者任せにしないで、私は補正予算を組んででも、グループホームへの自動火災報知設備の設置を進めるべきと考えますが対応を伺います。

健康福祉局長答弁

現在、今年度分の設置状況をとりまとめている。グループホームにおける自動火災報知設備は、利用者の安全・安心を守る上で大変重要であると考えている。今後については、調査結果を踏まえ、設置が進まない理由や未設置の事業者の意向等を1つ1つ速やかに確認し、必要な対応を図ってまいりたい。国に対しては、自動火災報知設備に限らず消防設備等の円滑な設置がすすむための所要の財源を確保するよう、引続き、21大都市主幹課長会議を通じて、要望して参る。

●石田 質問5

未設置が107、今年度末までに設置出来なかったら消防法施行令の改正で、建物名称、住所等を公表するとしています。未設置の課題は先程の答弁のように、

1つは、設置費用の負担の問題です。

本市の補助金はこの3年間、年4000万円ですが、2015年度は14件、16年度は23件、17年度は37件です。予算の範囲内で補助を行なうということでは、この程度の設置しかできません。年度当初の受付ですぐにいっぱいになってしまうとの事、また期限が迫る今年度は、予算を大きく上回る申請があったとのことです。

未設置の公表に至るようになれば、本市の障害者施策、ノーマライゼーションプランの推進や次期計画に影響するのではないでしょうか。伺います。

現状でも運営はどこも非常に厳しいと聞きます。事業者任せにできません。答弁では、「ひとつひとつ速やかに確認し、必要な対応を図る」ということですが、費用負担の困難な場合の対応も含まれると考えていいのか伺います。

2つ目は、建物全般への設置義務が生じるケースでは、家主や他の居住者への手間や負担から難しいという課題、これも切実ですがクリアしなければ設置に至りません。

そこで伺いますが、川崎市は、昨年6月、「川崎市居住支援協議会」を設立しました。協議会に関係課として障害保健福祉部・障害計画課、障害福祉課、精神保健課がはいっています。この協議会がこうした課題への支援ができないか、健康福祉局長に見解と対応を伺います。

健康福祉局長答弁

未設置の事業者の状況等を確認し、設置が必要な住居について、経過措置期間内に全て設置するよう、関係局と連携を図り、対応を図って参りたい。

川崎市居住支援協議会については、行政や不動産団体等の多様な主体が連携し、障害者を含め住宅の確保に特に配慮を要する方の、民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を計らうため、昨年度設立したものでございまして、今後、当協議会で構築した関係団体との協力体制を活用し、設置の促進を図って参る。

●【要望設置が必要な住居について、経過措置期間内に全て設置するよう、関係局と連携を図り、対応を図ってまいりたい。また、居住支援協議会で構築した関係団体との協力体制を活用し、設置の促進を図ってまいります」との前向きな答弁をいただきました。是非、よろしくお願いします。そして次期計画の中で今後整備されるグループホームも含め、対応可能な予算措置と居住支援協議会による支援も要望します。