今年も各団体のみなさんとの懇談会を始めています。
7月10日、NPO法人脳外傷友の会ナナ川崎地区会(連絡代表 八巻至さん)のみなさんと、同会の「川崎市における高次機能障害児・者のQOLを高めるための施策についての要望」について懇談しました。
同会は、交通事故による脳外傷や脳卒中、低酸素脳症、てんかん重積発作などにより高次機能障害や遷延性意識障害を発症してしまった当事者の家族のみなさんの集まりです。懇談会ではお一人お一人発言されました。個々の障害の現れ方がみんな違って、見た目からは障害者である事が分からず、能力があっても、周囲がフォローしないとトラブルが生じてしまう.しかし他人の助けを拒否したりする等仕事がなかなか定着しない。正義感が強くて人を許せないので社会生活においても様々なトラブルが発生する障害であると語られました。
その対応のために代表の八巻さんは、自ら『安心カード』をつくって、何かあった時のトラブル対応のため、カードを持って歩ける人は持って外出しているとのことです。
また、職場の上司とトラブルがあった時に就労援助センターに相談をしたら、ケースワーカーが会社を訪問し、会社側と話しあってくれた。そして本人交えて話し合ってくれたことで、その後、仕事を続けられている。そうした対応はありがたかった。雇用側にも障害特性を理解してもらえるような啓蒙、教育を是非していただきたい。
川崎市では5600人と推定される高次機能障害児・者を対象に「北部リハビリテーションセンター」と高津区二子にある「高次機能障害者地域活動支援センター」などを中心に支援策を進めています。いずれも北部地域中心であり、新たな患者が増え続けている事や、市内に散在する患者や家族の要望に応えられるよう、中部リハビリテーションセンターや2020年度に開設される南部リハビリテーションセンターにおいても、高次機能障害の日中活動を支援する地域活動支援センターの機能を担う施設としての整備を要望されています。
ご家族の方は、15年前の事故によって、とかもう23年になる、10年になる等とはなされ、この間社会のシステムが少しづつ変わってきて、専門機関とのつながりが本当に必要であると感じている。神奈川リハビリテーション病院には、高次機能障害の専門セクションがあるが、是非川崎の公立病院でもそうしたセクションをつくってもらいたい等の要望が語られました。
私たちの団では大庭議員が、交通事故でだれもがなりうる障害である事から、啓蒙活動が必要であると議会で取り上げてきました。またこの障害への対応を中部、南部のリハビリセンターなどで行なう事を求めてきました。
私も一緒に二子の地域活動支援センターを訪問し、日中活動の支援する場が本当に必要である事を実感してきました。引続き要望実現のため頑張りたいと思います。