7月11日、知的障がいのある人を持つ家族の会である「育成会手をむすぶ親の会」のみなさんと懇談しました。大勢の方が参加してくださいました。
重点要望項目は「その他」も含め7点です。ひとつひとつお話をしていただきました。また、これまで私たちが議会質問などで取組んできた内容も報告させていただき、意見交換しました。
【要望】
「特別支援学校卒業後にいく場所がない卒業生をつくらないでください」
「各区に、地域で核となる地域生活支援の拠点施設の建設」
川崎市はこれまで、特別支援学校卒業後の「在宅ゼロ」を掲げて施策を進めてきましたが、このままでは厳しくなる現状から、現在、第2期障害者通所事業所整備計画のもとで施策を進めています。
この計画は、各区ごとに、平成27年4月現在の日中活動の既存施設数、定員を明確にし、平成28年度から35年度まで、年次ごとに受けいれ可能数及び特別支援学校卒業生の見込み数を示したうえで、既存施設に対する過不足数を示し、不足する年度を明確にした上で整備計画を示しています。
この計画において、今年度末には多摩区で32人、麻生区で18人の不足が生じる事となっています。あらためて、この計画に対しての実態をしっかりつかむこと。両区の既存の建物の改修等により整備されることになっていると思いますが、どうなっているのか急ぎ確認する必要があります。
また、卒業後に在宅ゼロであったとしても、その後、なんらかの理由で辞めた場合に困るケースが多いとも聞いています。この計画自体のみ直しも検討する事が必要と思いました。
この計画との関連で、既に、川崎区と宮前区には、地域活動支援センターの機能をもつ「地域の拠点となる地域生活支援の拠点施設」が整備され、日中活動の場の確保(生活介護事業)、短期入所のほか、地域の多様な支え合い活動など、地域に開かれた機能ももっています。現在、中原区が平間の排水所に、生活介護80名程度、短期入所12名程度、平成31年度開設予定と具体化されていますが、あとの区は場所、年次などまだ決まっていません。
要望は、この拠点施設の生活介護事業に、緊急時短期入所ベッド、24時間対応の相談機能、日中一時支援機能等を併設してほしいという事です。特に、緊急事態がおこった時の相談支援機能(夜間と土日祝日等のカバーするもの)の併設が切実な要望です。
現在、各区に4カ所「障害者相談支援センター」がありますが、そのうちの「基幹相談支援センター」は、閉館後、職員が携帯を保持しているというものです。
障害のある方が地域で安心して暮らすために、要望であるような365日、24時間、相談支援を業務として位置づけ、緊急時の短期入所ベッドが併設されている事が即応体制として重要と思います。
その他、グループホームの整備では、市営住宅の積極的な活用、計画的整備の推進、世話人体制の確保充実、終の棲家に必要な支援を。
短期入所の拡充では、重症心身障害児者が利用出来る市立病院のショートステイに医療的ケア(酸素吸入など)が必要な重度知的障害者が利用できるよう見直しを図る.ミドルステイ制度の創設を。短期入所について、桜の風が機能を持っていても、看護師の体制がとれない事があり、受入れてもらえない事が多いという話を今回もお聞きしました。看護師確保の対策が急がれるべきです。
災害時一時避難場所の運営の再検討を。
食事提供体制加算の継続では、国の加算が平成30年3月31日までとなっているが、継続を求めるというものです.この継続がなければ、利用者負担の増大になりとても大変な事態になるとの説明がされ、これはしっかり対応を求めなければならないと思います。
要望の根拠資料が添付されていて大変参考になりました。
昨年の懇談会後に私たちが取組んだ事も報告させていただき、1時間があっという間でしたが意見交換が活発にできました。しっかり取組んで行きたいと思います。