4月入所に向けた1月26日現在の入所申請、内定数、入所できなかった人数を調査しました。また、新年度の保育所の定員枠の拡大案及び、来年度から4年間の川崎市第2期実施計画案のなかで、今後の保育所整備等が示され、代表質問と予算審査特別委員会で質問しましたので以下の項目で報告します。①から⑥までが代表質問、⑦は予算審査特別委員会で私が行った質問です。
① 1月26日現在の入所保留児への対応について
② 新年度予算案で2350人の定員増の計画について
③ 今後4年間で8665人の定員枠拡大について
④ 全庁あげて公有地活用して保育所整備を
⑤ 保育士の処遇改善策の充実を
⑥ 保育関連業務の増大に伴い職員の増員配置を
⑦ 高津区の保育所解消策・移築民営化後の西高津保育園の跡地に保育所整備を
① 入所保留児3,747人も。4月に向けての取組
1月26日現在の申請数と入所保留児は過去最多(表1)です。駅に近い1,2歳児の場合、選考基準のA6ランクの3や2までしか内定がとれなかったという実態を示し質疑しました。
▲子ども未来局長は利用可能な川崎認定保育園や年度限定型などを利用案内し待機児解消をめざしていると答弁しました。
(表1) |
2018年 |
2017年 |
|
1/26 (高津区) |
1/27 高津区 |
入所申請 |
10,666人 (1,798人) |
10,200人 (1,734人) |
入所内定 |
6,919人(1136人) |
6,649人(998人) |
入所保留児 |
3,747人(662人) |
3,551人(736人) |
共産党は公有地や民有地活用型の整備にもっと重きをおくよう繰返し求めています
② 2018年度・2,350人の定員増をはかることについて
(表2)の内容で、新年度2350人の定員増を図る計画です。しかし、公有地活用型はゼロ。主は民間事業者活用型1,350人で全体の57%、この手法は園庭の確保の困難性と応募の手があがるか不安定の課題があると指摘し質しました。▲局長は、募集開始時期を従前より更に早めて実施していると答弁。
2,350人の内訳(表2)
整備手法 | 園数 | 定員増 |
公有地活用型 | 0 | |
民有地活用型 | 5園 | 320人 |
民間事業者活用型 | 1,350人 | |
民営化による定員増 | 4園 | 170人 |
既存保育所の定員増 | 35人 | |
認可外を認可園に | 240人 | |
地域型保育所 | 235人 |
③ 今後4年間で8665人の定員枠拡大について
市長は4年間で7千人増やすと公約した認可保育園の定員枠ですが、共産党は、過去4年間の申請の実績と就学前児童の申請率も4年前より10%程度伸びているということを具体的に示し、1万人の増が必要と12月議会で質してきました。
◆ 8,665人の根拠と確保方策—局長は過去3年間の申請者数を勘案し、今後も申請率が毎年全市で2,5ポイント程度伸びていくと見込み、認可保育所の新規整備や定員の拡大、川崎認定保育園からの移行などで受入枠の拡大を計画と答弁。
◆ 今後の保育ニーズの見込みはー就学前児童の保育需要の割合は、2021年度末において、0歳児が30,2%、1〜2歳児が63,1%、3〜5歳児が54,1%まで上昇すると見込んでいると答弁しました。
④ 公有地活用=利用可能な資源を最大限に活用に向け関係局と協議する!と答弁
全庁あげて公有地を活用し整備を! の共産党の質問に対し、局長は、「これまでも整備可能な市有地、公有地や県有地を積極的に活用してきたが、今後も立地条件や利便性、周辺の保育需要などを勘案し、利用可能な資源を最大限に活用するため保育所整備が可能と思われる公有地について関係局と協議を進める」と答弁しました。
⑤ 保育士の処遇改善と確保対策を
定員増の2350人にたいし、保育士の必要となる人数は500人程度と見込んでいるとの答弁でした.また、保育士の確保が計画通りにいかず定員割れの保育園はあるのかの質問に対し、そのような保育園はないが、今後、退職する職員の補充が厳しい状況の施設があり、引続き、保育士確保に向けた支援に努めると答弁。国は7年以上経験の保育士に月4万円の処遇改善を実施していますが、対象者が多い保育園の中には1万円の所もあるとの答弁でした。横浜市は4万円となるよう10億円を予算化しました。本市は2万円となるよう5544万円を予算化。横浜市並みの処遇改善を図るべきと求めました。
⑥ 保育関連業務の増大に伴い職員増を
局長は子ども未来局子育て推進部に2名増員、各区役所児童家庭課に一般事務職を1名ずつ増員する予定と答弁
⑦ 西高津保育園の跡地に保育園の整備を質問
(予算審査特別委員会で石田質問)
市は西高津保育園を19年度移築民営化するとしていますが、跡地活用は未定です。
中原区の次ぎに保留児が多い高津区です。この地域内の13カ所の認可保育園を第1希望で申請し、入所できなかった保留児は124名(内、1歳児は69名)になるなど保育所が不足しています。隣の溝口北公園には、近隣の園庭のない多くの保育園が散歩にきています。西高津保育園は園庭開放など長年地域の子育て支援も担い、日当りもよく、認可保育園の整備に最も適した地です。活用するよう質問しました。
▲局長は、地域の特性を踏まえ全庁的に検討してまいりたいが、将来にわたる保育需要の動向を踏まえながら、必要と認められる場合には新たに認可保育所の整備についても検討してまいりたいと答弁しました。
▲石田議員は,この地内の認可保育所13カ所中、園庭のないのは7カ所、川崎認定保育園8カ所中4園にものぼると指摘し、園庭のある認可保育園を整備すべきと要望しました。