議会活動報告

10月9日を「かわさき家庭と地域の日を試行設定」することについて 文教委員会報告その3

2018年6月3日

10月第2週目の体育の日(8日/月)を含む3連休後の10月9日(火)を「かわさき家庭と地域の日」と名づけ「秋季休業日」に設定するとの報告が文教委員会でありました。夏休み等長期休業日を分散化することで、大人と子どもが一緒にまとまった休日を過ごす機会を創出する「キッズウィーク」とするとの説明で、「大人と子どもが一緒にまとまった休日を過ごす機会」を市が制定する「キッズウィーク」って何?

これは昨年9月、学校教育法施行令等の改正に伴い、休業日を設定することとしたと説明がありました。政令改正の趣旨は「保護者の有給休暇の取得を促進することと合わせて」休業日を設定し、「児童生徒等と保護者等が共に体験的な学習活動などに参加すること等を通じて、児童生徒等の心身の健全な発達を一層促進する環境を醸成することを期待するもの」としています。一瞬、これはいいことなのかと思われがちですが、これには家庭に国が踏み込みすぎるという大きな問題点があると思います。

保護者の有給休暇の取得については基本的に個人の判断によるものです。また、有給休暇をとりたくてもとれない実態があり、参加できる子、できない子がうまれます。質疑で、市の職員もこの日は有給休暇をとって体験的な学習活動をするよう奨励するのか?と質問すると、休暇は個人の判断なので、周知はするけど奨励はしないとのこと。保護者の有給休暇の取得が前提となった休業日を公的に設定するのは如何なものかと考えると主張しました。

また、設定した休業日に、親子が共に体験的な学習活動等に参加するとしていますが、これは家庭生活に踏み込むものです。個人と家庭の判断に踏み込むべきではないと考えると主張しました。

そして取組みの進め方も性急すぎました。
文教委員にこのことが個別報告されたのは報道発表と同じ日の5月11日、文教委員会への報告は5月29日でした。昨年12月に校長研修会で検討を依頼し、本年2月、川崎市地域教育会議交流会で説明、3月PTA連絡協議会で趣旨説明を経て、同月、休業日の設定と保護者や地域への周知に係る各学校宛の依頼文を発出したとの説明です。保護者や地域への説明と意見反映がされずにスタートし、議会にも決まったあとの報告でした。進め方があまりにも性急すぎます。市民や議会でしっかり議論すべきであったと指摘し、今後はこのような進めかたをしないようにしてもらいたいと発言しました。