このまちで子育て 議会活動報告

待機児童解消と保育の質の確保をめざして

2018年10月13日

5月に公表された4月1日現在の認可保育所等の利用と待機児童数について、6月及び9月議会の代表質問でとりあげた内容を一緒に報告したいと思います。

2018年4月の入所申請数、入所状況0001、待機児童数

認可保育所に利用申請者数は31,769で初めて3万人を越えました。就学前児童数(81,342人)の約4割が保育所に入所申請するなど、保育ニーズが益々増え続けています。そのうち、入所・利用児童数は28,809でした。前年度比1,810人増でした。入所できなかった入所保留児童数(不承諾数)は2960にのぼりましたが、待機児童は18となりました。2942人は、国の定義で待機児童ではないと引算されました。

待機児童ではないと引算された2942人の内訳は、従来通り、市の保育施策で対応している認可外に入所している方(1447人)、特定の保育所等を希望する方(826人)、主に在宅で職を探す等保育の必要性が認められない方(143人)、育休関係(419人)等、合計で2942人です。【子ども未来局の資料参照】

●0歳、1〜2歳の申込が市の推計より大変多い→実態に見合う計画に見直しせよ

2018年度から3年間の市の計画「子ども・若者の未来応援プラン」の、保育所と認定こども園で確保するとした人数よりも、計画初年度から多くなっています。確保する計画人数に対して実際の利用申込は、0歳児2,144人に対し3,047人、1〜2歳児10,101人に対し12,579人です。実態に見合うよう、「子ども・若者の未来応援プラン」の保育所と認定子ども園における確保方策の人数を見直すべきではないかと質問しました。

▼ 子ども未来局長は、川崎認定保育園や幼稚園の一時預かり等を積極的に活用

して、高まる保育需要に対応していくと答えました。(計画の見直しを求めたのに、認可での不足は認可外で補うという回答です)

●2017年度に民間事業者活用型の整備は18カ所(1020人分)、そのうち園庭のある保育園数は7カ所と答弁。(やはり、約6割が園庭の確保が難しい)

整備の重点を公有地活用型及び民有地活用型におくべき!

今年度中の整備計画は、公有地活用型がゼロに対し、民間事業者活用

型は73%にものぼります。この手法は園庭の確保が困難であり、なかなか手をあげる事業者の確保が大変であることから、私たちは、この間、一貫してこの手法に重きをおくのではなく、公有地活用型、及び民有地活用型の整備に重きを置く事を求めてきました。

子ども未来局長は先の議会で、「利用可能な資源を最大限に活用するため、保育所整備が可能と思われる公有地について関係局と協議を進める」と答弁したと主張し、市営住宅の改築時に生まれた空地や仮設園舎の跡地等への整備を含め、全庁あげて公有地活用型の整備と民有地活用型の整備にもっと重きを置くべきと質問しました。

▼ 子ども未来局長は「保育需要が高い地域では、既成市街地化が進み、保育所整備に適した用地が限られていることに加え、地権者の意向による制約等もある中で利用可能な土地については、積極的に活用を図ってきたところです。今後に付きましても民間事業者活用型と併せて、引続き利用可能な公有地や民有地を最大限に活用した保育所整備に努めてまいります。」と答弁。

新たな公立保育所の担う機能に見合う保育士などの増員配置を!

量の確保と共に、重要なのは保育の質の確保です.多様な運営主体による保育施設の大幅な増大とともに、保育従事者も年々増大している事から、市は公立保育園を「新たな公立保育所」として各区3園残し、保育士の人材育成を進めており、公開・交流保育を始め、地域の子育て支援として園庭やプールの開放、育児相談などを担っています。

(質問)

① 新たな公立保育所にこうした役割や機能を担う保育士等を増員配置すべきである。
② 老朽化に伴う新たな公立保育所の建替の際は、地域交流スペースや人材育成等を担うスペース、医療的ケア児の受入れ室の確保は必須だが、確保されるのか。
③ 新たな公立保育所21園中4園の建替えスケジュールは示されているが17園についても計画的に建替え計画を示すべきだが見解と対応を質問しました。

(答弁)
▼ 子ども未来局長は、「本市の『保育の質の維持・向上』の取組みの一層の推進を進を図るためにも、「新たな公立保育所」のさらなる安定的な支援体制を構築する事は重要と考えている。機能を実施するスペースについてですが、3つの機能を十分に発揮するためにも地域に根ざした子育てコミュニティー形成の核となるよう、ハード・ソフトの両面から確保する必要があると考えている

次に建替えについてですが、原則として新たな公立保育所のセンター園を優先とする中で、築年数や老朽化の進行具合なども考慮し、その上で仮設用地の確保が見込まれる等建替えに向けた条件が整った園から、関係局とも協議し、順次実施している所です。また、残りの17園に付きましても、今後計画的に建替え等を行なってまいりたいと考えていると答弁しました。