石田質問1問目
私たちはこの間、保育士が確保できないと待機児を解消できないこと、保育の質の確保には専門職にふさわしい賃金と抜本的な処遇改善が必要であると主張し対策を強く求めてきました。
私たちが行なった市民アンケートに、ある保育士のかたから切実な投稿がありました。
「保育士がどんどんやめて新しい保育士も入らないため、定員いっぱい預かれません。保育園を増やすことも大事ですが、働き手が働きやすい環境や待遇をもっと豊かにすることが必要だと感じます。人の命を預かる仕事で責任が大きいのに、安い給料と大事にされない扱いでは当然やめていってしまいます。私も子どもが大好きですが、資格のある人が働きやすい環境と待遇の改善を心から願うばかりです。」という内容です。
2019年4月開設に必要な保育士の人数と確保状況を伺います。
こども未来局長の答弁
本年4月に新たに開設する認可保育所における、必要な保育士数は、24施設で概ね350人でございまして、条例により保育士としてみなすことができる幼稚園教諭や小学校教諭、保健師、看護師等も含め、現在、9割以上の人員を確保している状況でございます。
石田質問2問目
現在、9割以上との事ですが、100%になるよう指導、点検を求めておきます。
次に、保育士の確保対策のうち、2016年度から実施されている「保育士宿舎借上げ支援事業」についてです。この間の利用法人数と全法人にたいする割合及び利用人数の推移を伺います。又保育士確保の効果についても伺います。新年度、約3億円増額されて8億5257万円計上されていますが内容について伺います。
こども未来局長の答弁
保育士宿舎借上げ支援事業についての御質問でございますが、
利用人数等の推移につきましては、平成28年度の利用法人は62法人で、全法人に対する割合は63%、利用人員は374人であり、平成29年度の利用法人は119法人、割合は約76%利用人員は831人となっております。 なお、平成30年度につきましては、現在、認定作業を進めており、これまでを上回る利用が見込まれる状況でございます。
事業開始から3年が経過し、これまで本市が開催する事業者向けの説明会や就職相談会等において、制度について幅広く周知を行っており、利用者も年々増加傾向にあることから、着実な保育士確保に結びついているものと考えております。
また、新年度予算につきましては、認可保育所及び、川崎市認定保育園の新規開設による利用者の増加分を見込んでいるところでございます。
石田質問3問目
利用法人と利用者が徐々に増えているとのことです。是非、今後もしっかりと取り組んでください。
処遇改善についてです。
2018年度、国が7年以上経験の民間保育園の保育士に月4万円の賃金アップをしましたが、対象者が多い保育園では1万円のみのところがありました。2018年度、横浜市は対象者全員が月4万円のアップになるよう市単独で10億円の予算を組みましたが、本市は月2万円となる5544万円の予算でした。今年度2万円アップの対象者人数とそのうち何人が確実に処遇改善されているかうかがいます。
新年度予算案では、市処遇改善等加算費が1億3074万円計上されています。この内容を伺います。かねて要望してきましたが横浜市のように、7年以上経験の対象者が全員4万円になるよう検討すべきです。伺います。
こども未来局長の答弁
市処遇改善等加算についての御質問でございますが、
国の制度を補完するため、今年度から開始した本市の技能や経験に基づく処遇改善等加算は、経験7年以上の保育士等に最低でも月額2万円の処遇改善を保障しておりますが、このほか経験3年以上の保育士等に対しても月額5千円の処遇改善を図る本市独自の加算制度でございます。
今年度は、加算対象者を約230人と見込み、現在、認定作業を進めているところでございますので、今後、処遇改善が適切に給与に反映されていることを確認するための手法について検討を進めてまいります。
また、新年度予算につきましては、新規開設及び経験年数の増加に伴う加算対象者を見込んだ内容となっておりますが、今後につきましても、処遇改善が着実に行われるよう各運営法人及び施設に向けた各種説明会の場を通じて周知するとともに、近隣他都市の動向を注視しながら取り組みを進めてまいります。
石田意見要望
基本的には国が専門職種に見合う賃金を公定価格にしっかり組み入れるべきと考えます.本市は3年以上の保育士等にも月額5千円独自加算しているとの事ですが、東京都と横浜市に挟まれている本市ですから、7年以上の対象者にも横浜市並の処遇改善を求めておきます。
*以下は一人概ね30分以内の質問時間の関係で質問できませんでしたが紹介します。
石田質問 指導監査体制について質問します。
認可保育所の指導監査は、1施設につき、保育士等の専門職と事務職の2名体制で実施しています。対象園の増加に伴い監査体制を充実させる必要があると思いますが伺います。
認可外保育施設については公立保育園園長経験者等の民間保育士施設指導員が1施設につき、2名体制で年1回全ての施設に立ち入り調査を行なっていますが,施設の増加に見合う体制をとる必要と思いますが伺います。
こども未来局長の答弁
保育所等に関する指導監査についてのご質問でございますが、
認可保育所につきましては、待機児童解消を目的とした保育所の整備に伴い、今後も引続き増加が見込まれます。又保育の質の確保等指導監査の役割の拡大に対応するため、より効率的かつ効果的な手法の検討や会計面、労務面における外部専門機関の更なる活用を図るとともに、監査体制の強化に取組んでまいります.
次に認可外保育施設に関する指導監督についてでございますが.企業主導型保育事業の新規開設や幼児教育・保育の無償化に伴う届けで対象施設の拡大が見込まれています。今後につきましても、安定的な保育の実施が確保されるよう、公立保育園を定年退職した経験豊かな保育士等を中心とした民間保育施設指導員の適正配置に努めてまいります。